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2022/01/16 | スタッフブログ

ダカールへのホンダの挑戦

みなさん、こんにちは。水守店 営業の松永です。
1月も中盤になり、ようやくお正月の勢いが落ち着いてきた頃でしょうか。
この月日の過ぎる速度だと、またあっという間に今年も過ぎて行ってしまうのではないかと思っています。

 

先日、HondaのYoutubeチャンネルで2022年のレース参戦の内容を発表いたしました。
二輪部門では、
MotoGPMoto2Moto3SBK(スーパーバイク世界選手権)、EWC(世界耐久選手権)、MXGP(モトクロス世界選手権)、TrialGP(トライアル世界選手権)、DAKAR(ダカールラリー)、BSB(ブリティッシュスーパーバイク選手権)、AMA-SX(スーパークロス)、JRR(全日本ロードレース)、JMX(全日本モトクロス)、JTR(全日本トライアル)。
四輪部門では、WTCR(世界ツーリングカーカップ)、INDYCAR(インディ)、IMSA(ユナイテッドスポーツカー選手権)、SUPERGT 500 300SUPER FORMULAFIA-F2 です。

Honda FORMULA DREAM PROJECTとして、将来F1参戦を目指しドライバー育成のためにシートを設けるプロジェクトで、FIA-F4からF2、SUPER FORMULA LIGHTS、SUPER FORMULAが対象となります。

 

前回の私の記事で、ダカールラリーについて触れました。
最終戦の結果は、最終ステージをパブロ・キンタニラ選手が6分52秒遅れの2番手でスタートし、レース中に挽回しステージ優勝。チーム総合ではトップチームと3分差まで縮めましたが2位という結果でした。
2週間に渡りマシントラブルもなく4台とも完走できたのは、マシンの信頼性を裏付けるものになっていますね。

 

 

さて、前回触れなかったダカールラリーへのホンダの挑戦の歴史をご紹介したいと思います。
「パリ・ダカールラリー」として開催を開始したのが1978年。
最初は個人参加のみだったために、ホンダとしてワークス参加したのは1981年の第3回大会からです。
当時から二輪部門への参加をしています。
車両はXR500R。4気筒4サイクル。

このマシンで1982年の第4回大会で優勝しました。
この時、記念してXL250R PARIS-DAKARというモデルが発売されたそうです。

 

 

当時は今のように排気量の制限がなかったため、パリダカで勝てる車両を作っていきます。
1985年のパリダカを視察に行き、コンセプトを決めます。
軽く、小さく、疲れにくく、タフネス、メンテナンス性、高速安定性、操縦性、扱いやすいエンジン特性、燃費性能、信頼性
これらを突き詰め完成したのがNXR750です。
砂漠を走るレースのため、オーバーヒートは一番怖いものです。
転倒等でラジエターが壊れた場合、水冷だと致命的になります。
そこでこのマシンは冷却を二分割にし、例え片肺が壊れてもオーバーヒートは防げるように設計されています。
そしてもう一つ驚きなのが燃料タンク。なんとこちらも三分割にしています。
1ステージに積むガソリン量は約50L。1カ所のタンクに入れると重量バランスがおかしくなってきます。
そのためタンクを三分割、下に行くほど大きくなる構造をするようにしていました。
このマシンで参戦した1986年(第8回)で優勝します。
ここから1987年(第9回)、1988年(第10回)、1989年(第11回)と4連覇を達成します。
そして、ホンダは一度ワークスとしての参加にピリオドを打ちます。

 

 

24年の月日が流れ、2013年。再びホンダがパリダカに帰ってきます。
場所は南米大陸に変更となっており、北半球から南半球への環境変化、路面の変化、そして二輪のレギュレーションの排気量450ccという追加もされていました。
1985年のときのように再び1からマシンを作っていきます。
そして生まれたのがCRF450 RALLY。これもダカールラリーのために作られたマシンです。
ここから新たな挑戦が始まります。
2013年(第35回)は7位、2014年(第36回)は5位となかなか勝利まで届きそうで届かないところでした。
2015年には今までホンダのライダーとして一緒だった2名のライダーが別々の道を歩むことになり、ルーキーなどのライダーになります。
この時にケナン・ベナビデスも参加していました。
ここを転換期となり2015年(第37回)は2位、2016年(第38回)は4位、2017年(第39回)は5位、2018年(第40回)は2位、2019年(第41回)は5位とあと一歩までせまります。

 

2020年、第42回。開催地がサウジアラビアへと移り、どのチームも同じような条件でのスタートとなりました。
この年より2日間に渡り走行を続けるスーパーマラソンステージが設けられます。
より過酷なレースとなるなか、ホンダは復帰後初となる優勝を獲得します。
そして、2021年の第43回。ケビン・ベナビデスとリッキー・ブラベックの活躍によりホンダは優勝2連覇を達成しました。
今回は惜しくも2位でしたが、素晴らしい走りでギリギリまでタイムを縮めていった4人のライダーは素晴らしい記録を残してくれたと思います。
また次回、総合優勝奪還へ向けて頑張ってくれることを期待しています。

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